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〈組討〉の「三業」の熱演は目立つも、「国立劇場開場50周年記念」を機に、文楽の課題も目立った、9月文楽公演「一谷嫩軍記」(通し)前半です。



 ものすごい残暑。「国立劇場開場50周年記念」文楽公演に行きました。
 浄瑠璃の最高傑作といわれる「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)」の、「記念」ということで、〈通し〉で観賞できました。

 1~3段目を、昼夜(11時から21時近く)にわたっての「通し」公演です。
 ただし、中・北野天神、などはありません。
 ちなみに、2部で「寿式三番叟」が、ありますので、開演前の「三番叟」も、ありません。お清めしなくていいのかしらん。

 折角ですが、もう、体力には勝てず、2日に分けて観賞することになりました。
 この日は、まず、1、2段目(午前11時から午後3時半)を観賞しました。後半、3段は、来週です。

 席は、中央最前列です。
(毎度ですが、歌舞伎と文楽では、最前列は最良席ではありません。ただ、文楽では、近時、太夫の超ベテランがいないので、せめて人形重視、ということでこの席にしています。)
 
 通しでも、やはり、「組討・檀特山」が熱演です。
 三業・・、
豊竹咲甫太夫、三味線の野澤錦糸、そして、
人形の、熊谷次郎直実・桐竹勘十郎、
が魅せます。
・・「無冠の太夫敦盛は・・」・・、かの、団平も「一生中一度も満足に弾けなかった。」くだりです。

 悲劇の、玉織姫・吉田一輔も頑張っていますが、やはり、後半の似た物語、「林住家」の吉田簑助、のほうには一日の長があるのはやむ得ません。

 「林住家」の、
竹本千歳太夫、三味線の竹沢宗助、そして、
人形の、薩摩守忠度・吉田玉男、
菊の前・吉田簑助、
も、ダイナミックな見せ場です。

・・が、吉田簑助は、ほんのちょい、ですし、
前の幕の敦盛、小次郎で大活躍だった、吉田和生が、この幕で、三役目の乳母林役でいきなり出てこられては、こちらは、気が転換できず、違和感が。

 「50周年記念」ですが、こと文楽では、超ベテラン不在や、成長期過多など、1部を観た限りですが、課題が目の当たりに出た公演ではありました。

 開幕冒頭の太夫の応援団の練習のような耳障りな発声、人形の懐に〈笏(しゃく)〉を入れようとして、うまく入らず5、6度繰り返したり、出陣の馬の首が遊園地の馬のように振られたり、舞台転換時に幕の後ろで大笑いがしたり、それに、初段のほかは、ベテランでない人も全部、主遣いが出遣いで、舞台に、顔ばかり多くて煩わしかったり・・、
 これでまだ、「通し」だから良いものの、「(よりどり)みどり」公演なら目も当てられない、・・もっとも、通しだから、役不足が露呈したのかもしれませんが。
 
 そうは言っても、敦盛出陣の舞台衣装などの美しさは、やはり日本美ですし、これからの成長を期待します。そのためには、苦しくとも、通しをもっとやってはいかがでしょうか。少なくとも、東京は、その方が人が入る気がします。

 2部の感想は、来週にアップ予定です。
 今週末は、オペラ「トリスタンとイゾルデ」の観賞です。★

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Author:感動人
 芸術全般を愛する団塊世代です。
 「引退後」、たっぷり時間をかけて、いろいろな芸術を初心にかえって学び、横断的に、楽しんでいきたいと思います。もうひとつ、心身共に健康に「年をとっていく」ための、生活のマネジメントも「同時進行」でお伝えします。
 のんびりと過ごしたいと考えています。お寄せいただくコメントなども、論争などは避けて、ゆったりしたお話をお寄せください。

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