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首都大学東京・文楽講座最終回は、「千両幟」ビデオなどで楽しみました。

 ちょうど、外では雷雨のときに、首都大学東京の室内で、「文楽にようこそ」、最終回の講義を受けていました。
 バラエティーあるビデオが見られて、楽しいひと時でした。

 講師は、ずっと、清水可子(よしこ)・元国立劇場芸能調査室長です。

 この日、面白かったのは、初見の、
関取千両幟(せきとりせんりょうのぼり)』のビデオでした。
  作者は、私の好きな近松半二。
 その、猪名川内から相撲場の段の場面転換で行われる、三味線の曲弾き、ま、曲芸のようなものです。

 5~10分もあったでしょうか。4~50年前のフィルムとかでしたが。
野沢喜左衛門、野沢錦弥(現・錦糸)の、
三味線の撥(ばち)の握っているほうで弾いたり、弦と三味線の胴(どう)の間に撥を通したり、弦を左手で弾いたり、三味線を頭上に上げたり、逆さにしたり、撥を胴に乗せて、空中キャッチしたり・・、
 とまあ面白い。最近では、2006年に国立劇場で公演があったようですが。
 
 でも、ま、面白いのですが、邪道とも言われる舞台をあえて、初心者講義で、じっくり公開した意図は・・・。たしかに、皆さん、居眠りは、無くなりました。
それにしても、吉田簔助さんの若かりし頃の、女形(おやま)人形遣いも見られましたが、やはり凄い。

 その後のビデオは、人形が三人遣いになった、その後、
素人義太夫が繁栄してからの、一人遣いの貴重な、歴史的フィルムを見ました。

 九州、「北原(きたばる)の人形劇」。一人で、自分の足で人形の足も動かし、人形の左手と首(かしら)は棒で繋がっています。なにか、人形遣いが中腰で、腰を痛めそう。
 女流義太夫の流れをくむ、宝塚、平塚の、「乙女文楽」 。
 「八王子車(くるま)人形」 は、説教節で、車に腰掛けた操りです。

 さらに、おまけのビデオ、一人で48体使う「下呂温泉の操り」。
と、みな、タメになりました。
 こんなものは、本を読んでいても、見なければ分かりませんからね。今回の大きな収穫かも。

 ところで、例によって、講師の主張、はあまりない講座でした。
 でも、これは、考えました。同じ受講生が、何度か来ても、同じことは聞かないことになりますから、高度な戦略かも!
 
 でも、資料は、出典や年月日がきちんと書かれておらず、しかし、その反面、「千葉市民文化大学・・7月27日」という余計なことがコピーに残っていたり、また、A3用紙に昔の資料を1/3位スペースを残してのコピー、綴じ違いがあったり、何度も、講座を繰り返している割には、製作が丁寧ではありません。 
 これは、主催者側が、講師にまかせっきりなんでしょう。
 
 ちなみに、講師の数少ない主張の一つ「最近、拍手が多くなって困ります。」は、同感です。
(人気のある人形遣いの、単に、舞台の出入りに拍手をすること。義太夫の邪魔になります。)
あと、参加者がほぼ同年代、どちらかというと、家に引きこもりがちな人なのですから、参加者の意見交換などがあると、面白いとも思うのですが。

 話が変わります。

 この日は、早く出かけて、神田・神保町めぐり、をしました。

 また、「東京堂」書店に行ったのですが、やはり、「東京堂」は、「三省堂」に、随分、差をつけられた感じがするんですが。昔は、ほぼ、通りの向かい合わせで双璧、「東京堂」なりの特色がずいぶんあったように思うのです。どうでもいいか。
 
 この日は、「一誠堂」で、11月、大阪公演に備えて、ちゃんと原文を研究しようと、「仮名手本忠臣蔵」の入った新潮社日本古典集成を買いました(2,200⇒500円)。
 やはりこの伝統ある古書店は、歌舞伎、能、文楽など、古典芸能の本が、もう、あるは、あるは・・。それに、店員さんも、すこぶるカンジ良いですね、買った本を入れるビニール袋も厚手で丈夫です。
 ところで、ご存知ですよね、「かな文字」47文字の手本で、「仮名手本」って。忠臣の手本です。余談です。今度、書きましょうか。

 その後、水道橋、経由で、飯田橋に歩いて、ホテルエドモントで、ランチバイキングを食べました。
 ランチは、2時半までなのに、2時に入ったので、レストランのおニイ様も一緒になって、私がチョイスすると、席に運んでくれました。親切にして貰ったので、「シルバー料金」、と言い出せませんでした。まだ、修行がたりぬ。 見得?
 でも、若く見えるんですなあ。

 ちょっと疲れて、推敲不足の、書き流し、乱文をお許しください。
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Re: アー、残念。ぜひ、お話し、したかったです。

 コメントありがとうございます。
 残念です。文楽キャリアも同じくらいなので、ぜひ、お話ししたかったです。
こういう、希望者の、横のつながりのきっかけを講師が作っていただければよかったのに、と思っています。
また、機会があればぜひよろしくお願いします。
 ところで、観能も始められたとか。
私のブログにもおいでいただいている、「能」のブログをご推薦します。

「舞台の忘備録」、 http://nohkyogen.exblog.jp/  です。


文楽講座

はじめまして、先日の首都大学の講座でご一緒したものです。
2回目の講義後、阿古屋の勉強でもしようと色々検索しておりました所、こちらのブログを発見。
最終日にお声をかけたかったのですが、どなたかわからず諦めました。

以前歌舞伎で清水先生の講義を受けたのですが、あの先生はいつもあんな感じなのだと思います。
貴重な映像を拝見出来るのがとても良いと思いますが・・・

私自身、5年ほどかけてようやく文楽が面白いと思えてきたばかり。
今月はお能も初鑑賞で、感動手習帳でも色々予習させていただきたいと思っております。

一方通行の発信ですが、宜しくおねがいいたします。

Re: 1万3千歩歩きました。

 コメントありがとうございます。
 『ぴのこの美食日記』も、楽しく拝見しています。
 このところ、都内散歩を続けています。季候がよいこともあります。

 エドモントは、昔・・・また、昔ですが、1階のフォーグレンが改装前、ちょっと隠れるようなボックス席が気に入っていて何度か行ききました(隠れるのが目的ではありません。誤解しないでください。)
 その後、地階の海彦・山彦(ここのステーキの付け合せがモヤシ、なんていうのが気に入っています。)、最近は、1階奥のバイキングです。味がよくて、サービスもよく、低廉で、広々しているのが気に入っています。
 先日は、「講義」を受ける前、ここで、ゆっくりしていました。
 これからも、美味しいお店をご紹介ください。よろしくお願いします。

こんにちは。

↓広尾にある学校に通っておりましたので、とても懐かしいです。
学生の頃は毎日行っていたのに、最近は、殆ど行く機会がありません・・

また、神保町~水道橋も生まれ育った場所なので、感動人さまも歩かれたと伺い、またまた懐かしく、嬉しく思います・笑。

エドモントにも行かれたのですね。お食事、如何でしたか?
こちらは、サービスがとてもよいと思います。
お料理やケーキについて伺うと、丁寧に教えてくださいました。
先日のランチでは、ドリンクのお代わりも持ってきて下さいました・笑。

もう、入梅なのでしょうか?
暑い様な、涼しいような・・お身体にお気をつけてお過ごし下さいね。
プロフィール

感動人

Author:感動人
 芸術全般を愛する団塊世代です。
 「引退後」、たっぷり時間をかけて、いろいろな芸術を初心にかえって学び、横断的に、楽しんでいきたいと思います。もうひとつ、心身共に健康に「年をとっていく」ための、生活のマネジメントも「同時進行」でお伝えします。
 のんびりと過ごしたいと考えています。お寄せいただくコメントなども、論争などは避けて、ゆったりしたお話をお寄せください。

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