白内障を治して初の美術館へ。横尾龍彦と須田剋太の展覧会を鑑賞しました。
白内障を治療して、3週間弱。良く見え、快適です。
書店の書棚が、ぼんやりだったのが、良く見えて、本屋周遊が久しぶりに楽しい。
また、試してみたのですが、テレビの字幕がはっきり見えるので、久しぶりに、BS-NHKで、映画「十戒」の3時間40分をストレスなく観られました。
因みに、この作品は、1956年作品ですから、筆者、60年ぶりに観たことになります。ヘブライ人がエジプトを出て、例の、二つに割れた海を逃げて終わりかと思っていたのですが、その後、神に背いたヘブライ人が40年間放浪して、挙句、モーゼは約束の地に行けなかったなど、迂闊ながら忘れていました。てっきり、海の逃亡で、〈めでたし、めでたし〉かと。
次に、白内障手術後の〈世の見え方〉を試すために、美術館に行きました。
作品や説明を、裸眼や度付き保護メガネで、位置を変えて何度も、いろいろ比較して眺めました。術前とはまるっきり違います。それに、美術館周辺の見事な木々に圧倒されました。
その埼玉近代美術館で、目当てにして行ったのが、横尾龍彦(1928-2015)の初回顧展と、須田剋太(1906-1990)の抽象画展覧会です。
たまたま、「十戒」を観た後ですが、展覧会の横尾龍彦作品の前半は、日本人にめずらしいほどの、宗教画的、神話的な幻想画にあふれていて引き込まれます。むしろ、宗教的、神話的と言うよりも、瞑想によって、心の中を照射しているのでしょう。
後半は、一転して、禅宗の影響が濃い〈円相〉の作品や、抽象画、それもパーフォーマンス公開などです。
もう一つの展覧会の須田作品は、抽象画のオンパレードで、司馬遼太郎「街道をゆく」の挿絵の面影は微塵もありません。この美術館は、抽象画ばかり220点の抽象画を所蔵していて、「街道をゆく」の挿絵など2100点は大阪府に寄贈され、その他の作品410点は長崎市で所蔵しています。
こちらの抽象画も、東洋思想、道元禅への思索が大きい。
上記のポスターに載っている「作品」の、実物の重厚さは、見事なものです。
このフロアでは、常設展も行われていて、随分、有名な作品(セザンヌ、シャガール、ピカソ・・)が飾られていて、素通りできません。素晴らしい所蔵作品があるのですね。
白内障を治して本当に良かった。遠方用のメガネが出来れば、もっと快適でしょう。
徐々に始動はじめている日々です。★
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