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恩田陸の新連載小説『SPRING』が始まったのを発見しました。『戦争は女の顔をしていない 』を、コミカライズで読みました。

 余談から。中世、鎌倉時代、世が乱れ、疫病に悩まされた人々は、「管貫(すがかん)」、茅で造った輪を門柱にかけたり、大きな輪に造って、くぐったりして祓えをしました。
 さらに、〈病気〉という言葉を忌んで、〈歓楽〉という言葉を用いたりしました。

 定家の「明月記」、建久9年(1198年)1月2日(37歳)には、
「心身甚ダ歓楽。家門入ルノ後、身体歓楽・・、終夜甚ダ歓楽」というようにあり、これは、乱痴気騒ぎでは無く、病気に苦しんでいる記述です。
 しかし、そもそも、この頃、主家九条家が失脚して、建久8年などは、定家は、2首しか歌を作っていないときです・・・と、まあ、定家の「明月記」については、後日書きます。

 まずは、
小梅けいと『戦争は女の顔をしていない 1』
を、朝日新聞読書欄で推薦していた、コミカライズ、漫画版(KADOKAWA)で読んでみました。小梅けいとは、京大工学部中退の漫画家で、男性です。
 1では、7話が載っています。先日、ご紹介した「独ソ戦」(岩波新書)に触れた《あとがき》があるので、この戦争の認識には違和感がありません。

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 翻訳版と違ってコミカライズだと、当然ながら、当時の社会風景など絵が正確ではなくてはならず、ある種《考証》も必要でしょう。本書は、戦争中にソ連の階級章に変更があったことも前提に、正確に、襟の階級章が描き分けられているのに感心します。

 登場する女性兵士たちは、従軍洗濯部隊、狙撃兵、衛生兵、高射砲兵、飛行士、輸送機関士などです。
生理や下着が男性もの、小用の苦労などから、子育てで、日中、家に粥と幼児をおいて隊に行っていた話など、男性中心の戦記ものでは知り得ない話が満載です。
 少しばかり乙女チックな印象なのは、どうしてもコミックでは、こうなってしまうのでしょうか。

 さて、このところ、読書にばかり集中していて、定期購読で取っている出版社の小雑誌に目を通すのが、散漫になっていました。
出版社の小雑誌というと、いかにもPR誌的ですが、内容は頗る濃い。
 久しぶりに、きちんと目を通すと、各誌3、4月号では、引きつけられる記事が沢山あります。
 例えば・・、
 筑摩書房の「ちくま」(年間1,000円)。

 「蜜蜂と遠雷」で感動した・・、
恩田陸の新連載小説、『SPRING』が、3月号から始まっています。
今度の作品は、ダンサーの世界のようです。
 主人公の回想で始まります。2回までに登場するのは、回想するジュン、その友人・萬春(よろずはる)、他に、棚田誠、まつなが高志。二人は、エリックの主宰する名門ダンス・スクールのプレ・オーディションで遇いました。エリックと正反対の教師リシャールも登場します。
 
冒頭は・・、

(以下、下記の「続きを読む」をワン・クリックしてお読みください。)

 「『2001年宇宙の旅』だよ。だから「U」はなし。」、
と始まりました。連載は、長くなるのでしょうが、読み逃せません。
 なお、10頁には、
大矢博子『恩田陸を生み出したものたち』と言う題で、
恩田陸『土曜日は灰色の馬』(ちくま文庫)
が紹介されています。

 やはり「ちくま」の・・、

ほしおさなえ『東京のぼる坂くだる坂』、連載15回目は、「相生坂 赤城坂」。
 詳細なイラストとともに、坂が紹介されます。あわせて語られる物語が良い。
 昔、家を出ていった、死んだ父親が居候していた居酒屋が赤城坂下にあるのです。友人と絵の展覧会に行った帰りに、思い切って友人と食事をしに、そこを訪ねてみます。女将さんと目があったのですが、葬式では挨拶もしなかった女将さんは、覚えていたのでしょうか。
 つい、グーグル・マップで、「あかり」を探してしまいます。

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 さらに、「ちくま」には、猪木武徳『地霊を訪ねる 16』が載っています。
「別子銅山を再訪、西条から市之川鉱山へ」とあり、何年か前に別子銅山(新居浜)と西条の祭を訪れていたので、懐かしく読みました。別子銅山の温泉が良かった。

 さて、これも読み過ごしていたのですが、
朝日新聞出版の『一冊の本』(年間1,100円)の・・、

 3月号の、チョーイクマン立命館大学国際関係学部准教授、
「世界に一つだけの花 対岸で伝染病を見渡す」は、有益。
 ちょうど、新型コロナウイルス(COVD-19。因みに、コロナとは《冠》)で武漢封鎖された1月23日頃の、台湾、香港、ロシア、北朝鮮の対応、日本の対岸の火事視などの状況を批評しています。
 文章の最後に、「日本人の余裕、特にマスクの在庫は、はたして原稿が出来上がった時点まで維持できるかどうか・・」と指摘しているのが、今、読んでウーンと唸ります。

 またも、その同じ3月号の、前述の記事の前は、
佐藤憂『プーチン大統領は「院政」をしく気はない』(「混沌とした時代のはじまり 38」)も面白い。
 ロシア政治史とプーチン時代を振り返って、2024年任期満了(71歳)後のプーチンは、悠々自適したい、そのための《身の安全保障が》必要というものです。関連して、北方領土・安倍首相4選問題にも触れていて、説得力があります。
(追記:その後、プーチンは憲法改正案を、国会の裁決直前に改めて、現大統領は任期制限を無くし、継続を可能としました。)

 さて、「外出自粛」が言われる中、家で読書していて、外出など端から眼中には無い私ではあります。
 それでも、物資不足を気にして手をうちました。
 物資、とは、トイレット・ペーパーや食料品では無く、今夏、買い換える予定だったエアコンです。どうせ中国で部品を造っているだろうから、と家電品薄を心配した訳で、寝室と書斎のエアコンを、先週、無事付け終わりました。
 エアコンが新しくなったし、人混みは心配なので、今夏の避暑はキャンセルしようか、と妻が言いました。それが良いかな・・。★
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Author:感動人
 芸術全般を愛する団塊世代です。
 「引退後」、たっぷり時間をかけて、いろいろな芸術を初心にかえって学び、横断的に、楽しんでいきたいと思います。もうひとつ、心身共に健康に「年をとっていく」ための、生活のマネジメントも「同時進行」でお伝えします。
 のんびりと過ごしたいと考えています。お寄せいただくコメントなども、論争などは避けて、ゆったりしたお話をお寄せください。

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