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アクセス数が200,000を超えました。いつもアクセスしていただいて心から感謝します。

 つい先ほど、アクセス数が200,000を超えました

 「日々に点を打ちながら歩いてきたような気がする。打ってきた点が生きるよすがになることもある。」(立原正秋「日本の庭」)の様な心持ちです。
 さて、この後、30万は、老秋の中でいつまで歩けるか、でしょうか。

 ところで、時節柄、当然の成り行きでしょうが、今月、25日予定の、二期会のオペラ「サムソンとデリラ」が中止、正確には、1月5日に延期となりました。
 5月国立劇場文楽のチケット(「義経千本桜」通し ! )が発売されましたが、貴重な公演ながら、用心して、買うのは止めておきました。「通し」、もう観られないかな。

 寒い間、数か月、我慢していた散髪ですが、さあ、行くかな、と思ったら、ここに来て、あまり行かない方がよい雰囲気。こうなったら、私、完全白髪なんで、一度、司馬遼太郎みたいにのばしてみようかな、と・・。

 あまり使わないのですが、資料のコピーに役立つので、プリンターを買い換えました。
 昨今の製品は、wifiで繋ぐので、ケーブルが同梱されていないんですんねえ。セットアップに、えらく苦労しました。もう、歳だし、機械物は、そろそろ、最後かな、と実感。

堀田善衛 『定家明月記私抄』(新潮社)を読み終え、

 順次、感想をアップしていきますが、
その「続編」と、
五味文彦 『中世社会のはじまり』(岩波新書・シリーズ日本中世史 1 )
本郷恵子 『将軍権力の発見』(講談社選書メチエ)
を、平行して読んだのですが、これが有益でした。
 関連した話が、あちこちに載っていて、まさに、熱中してしまいました。

 最後に、その定家から・・、
 
 「年をへて御幸になれし花の陰ふり行身をもあわれとや思う 定家」
「御幸」は、「深雪(みゆき)」、「ふり」は、「古りゆく」(老い果ててゆく」あるいは「降り」と解します。定家、42歳、建仁3年の花見での歌です。
 新古今は、人間、歳をとっていくことを、「春をへて」と表現しているのは、良いですねえ。

 きょうは、取り急ぎお礼まで。★

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映画『1917 命をかけた伝令』 ~考えている暇の無い、切れ目の無い「長回し」撮影の視覚効果満点です。

 毎日、他の方のブログを拝見していて、馴染みのブロガーの方が、「病欠」されたりすると、人ごとでは無く心配してしまいます。最近では、「癌で手術」、と言う方がおられ、ご快復を心からお祈りしています。

 今日から、山本浩貴『現代美術史』を読み始めましたが、ひとまずは、映画のお話です。
 私は、あまり小難しく考える映画は嫌いなたちで、そこにいくと、今日の映画は、CMを観たときから、行こうと決めていました。
 行こう、と決めたのは良いのですが、「コロナ・ウイルス」騒動の中、おっかなびっくり、人込みに行くことになりました。
 席は、Aから始まるE列中央で、この列には誰もいませんでした。余計なことですが、ご年配のご婦人が前のほうのC列に・・戦争映画では珍しい、・・でもないか。
 観てきたのは、

映画『1917 命をかけた伝令』

で、2020年アカデミー賞の作品賞はとりませんでしたが、視覚効果賞など3部門受賞作品です。 
2019年、英米合作、119分。監督・サム・メンデス、音楽・トーマス・ニューマン、撮影・ロジャー・ディーキンス。

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 1917年の西部戦線で、独軍が後退するとみせて罠をしかけてるのを、航空偵察で気づいた英軍の将軍が、電話線が切れているので、2人の若い将兵、トム・ブレイク(ディーン=チャールズ・チャップマン)とウィリアム・スコフィールド(ジョージ・マッケイ)に、1,600人がいる現地に「作戦中止」の伝令を命じた物語です。

 全編、ワン・カット(長回し)的映像を組み合わせた視覚効果満点の映像で、臨場感があります。
〈道中〉の構成が、巧く組まれていて、迫力があります。ま、油断しすぎ・・と思うところが、結構、あるんですが。

 《ここから、ネタばらしが入ります。》

(以下、下記の「続きを読む」をワン・クリックしてお読みください。)

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『DIC川村記念美術館』コレクション展 ~素晴らしい絵画、広大な庭園、素敵なレストラン、で充実した一日を過ごしました。なお、現代アートは、言葉と結びついたイズムですから解説を読むことが必要です。

 『DIC川村記念美術館』(千葉県佐倉市坂戸63)のコレクション展に行って来ました。
 「コレクション展」が26日まで、また、台風被害で閉鎖されていた庭園が21日から開園し、しかも、この日(21日)は絶好の快晴。行くならこの日を逃せない、と勇んで出かけました。

 さらに、もう一つ。私自身のモダン・アート〈勉強〉の初期総仕上げ的な、
海野弘『二十世紀美術 1900-2010』(新曜社)
を読み終えたこともあります(この本のご紹介は、次回にでもします。)。この美術館は、二十世紀美術のコレクションが充実しているのです。

 館名にある「DIC」とは、大日本インキの新社名です。2代目社長の川村勝巳氏が、1990年に開設しました。
 3万坪の広大な庭園を抱えていて、池には、白鳥が泳いでいます。

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 東京駅八重洲口前から、9時55分発の直通バス(千葉グリーンバス・1,360円)で、約1時間10分です。この日、乗客は、私を含めて2名。

 美術館に到着してバスを降りると、女性係員が、来て、親切にチケット購入案内をしてくれます。
 料金は、俗に言うシルバー割引に加えてセゾンカード提示割引の両方で300円引きの700円。

 さて、この日の総括から言いますと・・、
11時過ぎに入館して1時まで作品を観て、別棟レストランで食事し、ついでに、庭園を駆け足で見て、2時からの「ガイドツアー」に参加(10名ほど参加しました。)して、帰りは、3時29分発(14時42分東京駅着)のバスに乗りました(乗車したのは3人)。

 結論は、正直、時間が足りませんでした。
 すごく美味しく、景色と日当たりの良い、レストラン「ベルベデーレ」で食べた、ステーキのコース(3,300円)は急ぎましたし、広い庭園は入り口から少し歩き、ヘンリームーア【写真】のブロンズ像まで行っただけ、それに、とうとうお茶室には入りませんでした。
 ま、絵はじっくり観ましたが、音声アプリは使いませんでしたし、欲を言えば、もっと、後2時間は観たかった。

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 各論に入ります・・、
 入口までの屋外に、早速、フランク・ステラ(1936-)の彫刻(「リュネヴィル」1994)が設置してあります。写真です。
 遠目に知らない方が写真を見ると、正面入り口脇に廃棄物が積んであるように見える【写真右端】ので、ご注意ください。

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 建物に入ると、ステンドグラスが美しい、高い天井のエントランスには、マイヨールの「ヴィーナス」のブロンズ像があります。

 順路ですが・・、
 私は、モダン・アートのほうに興味があったので、ます、2階に行きました。

 2階に上がって、最初に対面したのが、2階エントランスにあった、横に長い、イタリア画家のエンツォ・クッキ(1949-)の「無題(黄色い壁)」1987)。
 行ったり来たり何度も観ました。

 続く、201展示室は「抽象表現主義からミニマリズムへ」で、私が力を入れて〈勉強〉しているアート分野です。
 ここには、フランク・ステラの作品がたくさんありましたが、「アカハラシキチョウ」(1979)は、初見で、面白い。
 アクション・ペインティングのジャクソン・ポロック(1912-1956)の「緑・黒・黄褐色のコンポジション」1951)や、ロバート・ライマン(「アシスタント」1990)の白シリーズの作品「正方形賛歌」があり、まるで、漆喰壁のよう。

 明るく外光の入る200展示室は、ロマンティックな象徴主義者「サイ・トゥオンブリー(1928-2011)」の部屋で、例の《目の専制を逃れて》、暗闇で描いたグレイ・ペインティング作品とブロンズ彫刻の2作品があります。
(室内写真は、撮影禁止なので、同館のホームページから掲載させていただきました。)

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 さっき、モダン・アートに興味があるので先に2階に行った、と言いましたが、展示の大半がモダンアートなので、実は、1階に目玉がありました。

 106展示室は、抽象表現主義の「ロスコ・ルーム」です。
 マーク・ロスコ(1903-1970)の、7点の《シーグラム絵画》、つまり、マンハッタンのシーグラムビルに出店したレストラン《フォーシズンズ》から委託され、ロスコが、店のイメージが違うと引き渡しを断った作品です。他の9点は、ロンドンのテイト・ギャラリー(現テイト・モダン)にあります。
 薄暗い部屋で、ソファに座って、石庭を味わうように、しばし、ロスコの世界に浸りました。

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 110展示室の、主観を退けた(余分な要素を削ぎ落とした)、かつ、《ハード・エッジ》(色面の輪郭が目立つ作風)の「エルズワース・ケリ-(1923-2015)」の部屋。
 105展示室の、キネティック・アートつまり、モービル作品(動くアート)の「アレクサンダー・カルダー(1898-1976)」の部屋。

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ブログ始め。今年も、よろしくお願いします。まずは、大湯温泉で過ごしたことなど。

 ブログ始めとなります。今年もよろしくお願いします。

 年末30日から、新年3日まで、秋田県 鹿角(かずの)市の「大湯温泉」で過ごしました。
 近頃は、手当たり次第、見たものを土産に、と手を出すことは無くなりましたが、それでも、伝統こけしを蒐集している妻が、こけしを見ている脇で、ぼっとしていると、小さくて、ちょっと面白い顔の伝統こけしがあったので、引き寄せられるように買ってしまいました。

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 宿では、一晩目、床と空気感が変わると寝付けないのは相変わらずです。
 常連で、いつも伺っている、4,5のブログをゆっくり拝見していました。
 主に、年配の方のブログですが、皆さん、生活感豊かで読んでいて感じ入るものがあります。中には、「スター・ウォーズ」を、随分、綿密に分析されているご婦人がいて、感心しました。

 さて、宿で寝てばかりではいけないと、2日は、ユネスコ無形文化遺産登録(2009)された、大日霊貴寺院神社(おおひるめむちじんじゃ。718年創建)の、
大日堂舞楽」、
(718年(養老2年)元正天皇の勅命で行基が遣わされて、大日堂が再建された際の落慶の式礼での舞楽が起源で、以後1300年間伝えられて来たとのこと)に行きました。

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 底冷えのする大きなお堂の中で、大里、小豆沢、長嶺、谷内の《能衆》が舞う、伝統的な舞が行われていました。じっと見ていると、さすがに、腰から下が冷えてきます。

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 余談ですが、良いカメラを持っているにもかかわらず、最近は、めったに遣いません。
 スマホのカメラの方が、「ストーリー」(音楽入り)を作りやすく、「ライン」で孫たちにも送り易く、時には、コマの色調を自動修正してくれたり、さらに、どういう仕掛けか、踊りのコマなど、数秒動く写真にしてくれるからです(頼みもしないのに、です)。
 今回も、沢山撮ったのですが、孫達に送ったのは、ドコモが、自動作成してくれた動くコマ一枚。沢山の写真よりも、それ一枚で全て語り尽くせるんです。f2ブログは、試みませんが、容量の点でダメかも。

 その日、午後は、1時間ほど、バスで雪深い発荷峠を越えて、十和田神社に初詣。行列するようなことはありませんでした。

 期間中、日常から離れるように、本は持っていかず、読書はしませんでした。きょうは、これくらいで・・・。★

謹賀新年 本年もよろしくお願い申し上げます。

謹賀新年 本年もよろしくお願い申し上げます。

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 年末年始は、老夫婦で、秋田県の最北東にあり、青森・岩手・秋田三県の真ん中あたりにある、鹿角(かずの)市の『大湯温泉』で、寛いでいます。
 折角ですから、明日は、ユネスコ世界遺産に登録されている、《大日堂舞楽》(大日霊貴神社・おおひるめむちじんじゃ)を観て、十和田神社に初詣でする予定です。

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 今年も、観劇の予習・感想、美術展の感想、読書感想・批評が中心になりますが、お読みいただければ幸いに存じます。★

『ニューヨーク・アートシーン』(埼玉県立近代美術館) ~モダニズムの絵画に〈包まれ〉、ポストモダンの絵画の〈認識〉に努め、抽象表現主義、ネオダダ、ミニマルアート、コンセプチュアル・アート、ポスト・モダンの一連の流れをじっくり観られました。

 改修のために休館中の「滋賀県立近代美術館」所蔵の、アメリカ・・と言っても中心は、ニューヨーク・・美術コレクションを中心に、他の国内美術館のコレクション(例えば、和歌山県立美術館のジャン=ミシェル・バスキア作品など)も加えた、現代美術展、

『ニューヨーク・アートシーン』展

を埼玉県立近代美術館で観賞しました。
 ポスターは、トム・ウェッセルマン「グラート・アメリカンヌード #6」(1961)。

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 この美術館は、広い敷地の中にあって、落葉が美しい。また、時間を決めて、噴水が音楽に合わせて舞います。鑑賞後、外のベンチで日光浴して休んでいると、突然、噴水の舞が始まりましたので驚きました。

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 因みに、この日は、「常設展」でも、レオナール・フジタ(1886-1968)の「横たわる裸婦と猫」(1931)の美しい乳白色にも邂逅しました。

 さて、企画美術展のサブ・タイトルは、
『ロスコ、ウォーホルから草間彌生、バスキアまで』
とあります。

 現代美術、抽象美術の観賞は難しい。
 抽象的、とはそのままの自然に似ていないこと。
 しかし、美術では無くて、デザインじゃあないの ? と思ってしまったり、そもそも、何だか分からない作品がある・・・

 そこでまずは、
 二十年位前に買って読んでいなかった、
菅原教夫 『やさしい美術 モダンとポストモダン』(読売新聞社)
で予習しました。
 今回は、展覧会で、現代絵画を理解したい、という自己ニーズに満ちていますから、二度も読んでしまいました。

 余談ですが、これも買い置きの
『美術手帳 現代美術事典』(美術出版社 1993年1月)
も読みましたが、書き方が難解でほとんど理解不能でした。

 書物では、まだ十分理解したとは言えませんが、少なくとも、絵を観るスタンスとして、これくらいは・・、

1 特に、「モダニズム」美術(現代美術では、特に、デュシャン以降、絵画・彫刻の外に美術概念が広まりました。)の観賞にあたっては、作者の人となりや・・いわんや、マーク・ロスコ(1903-1970)が、スタジオで血管を切ったとか、アーシル・ゴーキー(1904-1948)が首を吊ったなどと・・、その思い入れなどを知るよりも、作品そのもの、作品の構造を分析し、その質を判断する「フォーマリズム」の観点・・その作品は美術としてどうか・・を重要視して観ること。
 いままでの、よくある、文学者の書く画家人生や作品のロマンティックな私的な文学的感想などは、無用です。

2 最低限、ある現代美術で使われる〈専門用語〉は、知っておく必要があります。
 例えば、後に説明しますが、《ペインタリー》(≒《アクション・ペインティング》)と《リニア》とか、《イリュージョン》、さらにはイリュージョンの《絵画の零(ぜろ)度》とか、《フォーマリズム》・・などです。
 ただ闇雲に、展覧会場をめぐっても、得るものは無いとは言いませんが少ないでしょう。

3 さらに、欲を言えば、現代絵画の大きな流れ・・それは、印象派の様にひとかたまりの流派的な集団ではありませんが・・の概要を掴んでおくと、それに対する批判、反批判の中から本体の絵画への理解が深まるかも知れません。

 例えば、今回の展覧会では・・私の理解では・・、抽象表現主義(展覧会の第1章)、それへのアンチ抽象表現主義あるいはネオ・ダダ(同第2章・4章)、ミニマルアート(第5章)、ポップアート(第3章)の流れや、

 また、大きく、モダニズム、ミニマル・アートやコンセプチュアル・アートなどの後期モダニズムポスト・モダニズムの流れでしょう。
 それに、現代では、《写真》作品の芸術性も忘れてはならないでしょう(第3章の一部)。 
 ・・といったことを、事前に知るだけで随分、時間を要しました。
 それから、写真が発明されたのが、仏のダゲールによって1839年・・セザンヌの誕生した年・・ですが、この写真の影響も大きい。
 また、写真自体も、絵画と追いつ、追われつして、様々な作品に昇華されているのも、忘れてはならないでしょう。

 以下、現代美術を少し詳述しつつ、作品を観て行きました。まだ、理解が十分でないところはご寛恕ください。

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『学習院初等科祭』 〜孫たちの合唱や、作品に目を細めた一日となりました。

 30日(土)は、孫たちが通っている、

学習院初等科祭

に、妻と行ってきました。
 5年生の女の子と、3年生の男の子の孫です。

 今日のブログは、孫自慢になりますが、あしからず・・。

 学習院初等科は、四谷の、ちょうど迎賓館の道路を挟んで前にあります。
 迎賓館では、ちょうど、天皇即位パレードの車両が公開されているので、長蛇の大行列です。

 いつもは、8時過ぎにやっと起きるのですが、この日は、早起きして、きちんとスーツを着て、ネクタイも、久しぶりにピンクのエルメスと洒落ました。
 初等科では、「冷たい水だと手をきちんと洗わない」、ということで、蛇口から出るのは、湯というのに驚くやら感心するやら、72歳になる私の、公立小学生時代には考えられないことです。

 まずは、正堂(講堂のことです)での3年生の合唱を聞いて、1時間ほど作品を見て回り、その後、5年生のクラブのダンスを観ました。(写真。画像は、プライバシーに配慮して、動きのあるシーンを使いました。)
 もう、女の子の独壇場ですね。この年頃から、こうして踊っているんですから、若いタレントが排出するわけです。
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 孫は、夏の間は、軽井沢で過ごしていますので、男の子は、23匹もカブトムシを飼育し、そのうち、1匹で標本を作って、展示していましたが、我が孫ながら、作品も、レポートもしっかりしているのに感心しました。

 女の子は、豆腐づくり、のレポートですが、息子(孫の父親)に言わせると、すこぶるおいしい豆腐だったとか。
 この子は、「リンリンと こおろぎ遊ぶ 元気よく」という俳句も作っていましたが、夏を、自然の中で過ごしているせいか、虫をまったく嫌わないのが心強い。私など、虫嫌いで、昔、テントウムシが来たのを嫌って、結婚前の女房に呆れられましたが。

 孫たちにすっかり目を細めた後、帰りがけ、食事に水道橋の東京ドームに立ち寄りました。
 で、そこのイベント・ホールから、若い女性が続々出てきて、ぶ厚い、「5×20」とデザインしたトートバックを持っているので、「あれ、いいなあ」と思っていたら、「じゃあ」と妻にひきずられて、会場に入場。
 トートバックは、「嵐」の20年アニバーサリーだそうで、2,800円。年甲斐もなく、買ってしまいました。
 しかし、グッズだけで、広い会場で大量に売っているとは、なかなかの商売です。億・・ぐらい儲かるのかな。

 この日、歩いたのは1万2千歩。
 最近、1万歩を超えると、運動不足のせいか、節々がギコギコしてきます。というわけで、今日は休養です。

 このところ、現代絵画の展覧会に行くのに備えて、モダニズム、ミニマルアート、ポストモダンアートの本を熟読しています。
その成果は後日アップします。★

『正倉院の世界』(東京国立博物館) ~受け継がれてきた悠久の美、心にしみいる宝物の数々です。

 11月15日(金)に、東京国立博物館(平成館)の御即位記念特別展示、

『正倉院の世界 皇室がまもり伝えた美』

を観賞しました。

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 本展は、正倉院宝物だけで無く、それよりも古い法隆寺献納宝物も同時公開されるのが特長です。

 ところで、私は、特に、《蘭奢待(らんじゃたい)》(黄熟香)を見たかったのです。
 会期も、あと10日ほどとあって、入場まで60分待ちです。行列の人には、日傘を貸し出していますが、私は、〈日光浴〉していました。一定の集団に分けて、5分差で入場します。

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 もっと、早く行けば良かったのですが、

杉本一樹 『正倉院 あぜくら通信 宝物と向き合う日々』(淡交社)

を読み上げてからにしたかったのです。
 これだけの宝物が、1260年たって、これだけ綺麗に残されていることを見るだけでも驚異ですが、しかし、「綺麗だね・・」と見るだけでは、あまり意味がありませんから、少し予備知識をきちんと学ぶことにしました。

 本書の著者・杉本(1957-)氏は、東京大学大学院(文学博士)を出て、宮内庁正倉院事務所長を勤められ、この著では、正倉院と宝物について基礎から説明されていて、また、時宜良く、奈良の「正倉院展」に向けての準備作業も書かれていて、タメになりました。
 例えば、本書に載っている「御物修理所での作業風景」(大正4年頃)と同じ写真が会場に拡大展示され、しかも、修理された古裂片が展示されていますので、書物と展示と両方相俟ってよく分かりました。

 そもそも、私が、正倉院に、しかも、先に述べた《蘭奢待(らんじゃたい)》(黄熟香)に格別に興味を持ったのが、昨年8月9日にこのブログでも書いた歴史小説、
梓澤要 『遊部 上・下』(講談社)

からです。

 東大寺北東の隠れ村・寺ヶ谷(てらがやつ)に隠れ住んだ、東大寺正倉院の警護・清掃をつかさどる奴婢一族が、織田信長に持ち去られ、さらに、それを、爪のほどの大きさにして4人に分け与えられた《蘭奢待(らんじゃたい)》(黄熟香)を取り戻す7人の遊部の物語でした。遊部は、禰宜(ねぎ)に連なります。

 今回、第3会場で、《蘭奢待(らんじゃたい)》(黄熟香)を、とくと拝見できました。
3度戻って見ました。
 余談ですが、コンピュータなどを駆使して「香り」を出せないのかなあ・・。
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 他に、やはり、《紫檀木画槽琵琶》、《伎楽面》も、何度も周回して見直しました。
 琵琶の駱駝に乗った楽人も、数度見て、周囲の拡大セットも見て、「ああ、あちら向きで、こう乗っているんだ・・」と分かりました。

 会場の映像、《蘭奢待》や《琵琶復元作業》、勅使が来ての《西書庫開封儀式と内部》、《正倉院内部》の映像など、じっくり見入る良い出来で、すこぶる参考になります。
 これも、前記の書物に詳説されていますが、書庫の《海老錠》やそれを開封の時に切る場面、天皇の筆跡確認など、映像ならではの細かいところが分かりました。
 正倉院の実物大セット(中倉)や西書庫入口(海老錠つき)セットも参考になりました。

 思うのは、やはり、先の本を読んでいて、本当に良かったこと!!
 思った以上に素晴らしい展覧会でした。まさに、心にしみいる心持ちです。★

『コートールド美術館展』 ~マネの「フォリー=ベルジュールのバー」のシュゾンやシャイム・スーチン「白いブラウスを着た若い女」に〈会って〉来ました。

 秋晴れの11月6日(水)に、妻と、上野の《東京都美術館》で、

『コートールド美術館展』

を観賞して来ました。

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 余談ですが、たまたま、前夜寝る前に、
原田マハ「消えない星々との短い接触」
の、セザンヌの頁を読んでいました。なぜ、セザンヌは、印象派の人々と距離を置いたか、と言ったテーマでした。
 今回の展覧会で、その文章に出てくる、セザンヌの家とアトリエの映像が見られました。

 さて、今回は、予め、1984年1月に東京・高島屋で開催された「印象派・後期印象派展 ロンドン大学コートールドコレクション」展の図録(286頁)で、大半の作品を〈予習・研究〉していましたので、予備知識はバッチリです。

 この図録は、古書店で100円で買ったものです。今じゃあ3,000円前後はするでしょう。
 絵画の研究は、随分進んでいて、その本文でも、製作年や〈ヴェルション〉の専門的追求と記述が入念ですが、キュレーターには兎も角、私には、これで十分です。
(このブログでは、これを、以後「昔の〈図録〉」と言います。今回買ったものではありませんのでお間違え無く。)

 昔の〈図録〉では、気にとめませんでしたが、ユージェーヌ・ブーダン「トゥルーヴィルの海岸」(1875)が、あんなに小さな絵(12.5×24.5)だと思っていませんでした。
 エドガー・ドガ「舞台の二人の踊り子」(1874)や、オノレ・ドーミエ「ドン・キホーテとサンチョ・パンザ」(1865)は、昔の〈図録〉よりも色調が暗い(深い)と感じ、やはり、印刷ではなくて本物を観なければ分からないものだと思った次第です。

 また、昔の〈図録〉では載って無く、今回展示された、私の〈好きな〉シャイム・スーチン「白いブラウスを着た若い女」(1923)を観ることが出来て嬉しかった。早速、帰りには、そのポスト・カードを買い求めました。

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 極めつけは、やはり、エドゥアール・マネ(1832-1883)、最晩年、51歳の、カフェ・コンセールの「フォリー=ベルジュールのバー」(1881-82。油彩・96×130)です。
 会場には、当時の劇場のポスターも何枚か貼ってあり、また、映像も流されていて、劇場とその中にあるバーの様子がよく分かります。

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 ジョルジュ・オスマン(1809-91)のパリ改造計画によって出来た大通り(グラン・ブールヴァール)沿いに出来た、そこで最大の人気だったのが、「フォリー=ベルジュール」です。 絵のモデルは、そこの女性バーテンダー・シュゾン。彼女が見つめるのは誰なんでしょうか。
「退屈している」のか、「悲しがっている」のか、「すねている」のか「明るく生き生きしている」のか諸説あります。昔の〈図録〉では、高階秀爾さんの詳細な解説がありましたので熟読していきました。

 英国の繊維業界の実業家・サミエル・コートールド(1876-1947)が、この絵を1928年に購入したときは、既に1万ポンド(現在の2億円)でした。

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「中島 敦」展で、家族への愛情に感動し、「ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」展で、《ピアノを弾く少女たち》の色遣いの美しさに圧倒されました。 ブログ・アクセス数が、19万を超えたことをお礼申し上げます。

 まずは、このブログのアクセス数が、19万を超えました。心からお礼申し上げます

 さて、何度かお話ししましたが、横浜に、オペラ「カルメン」を観に行ったおり、18日(金)午前中に、
「神奈川近代文学館」(中島 敦展)
に行き、

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21日(月)に、
「横浜美術館」(ルノワールとパリに恋した12人の画家たち展)
に行きました。

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 そのために、
『中島 敦 中国小説集』(ランダムハウス講談社)
を読み、漢文調の、知的な文章に圧倒されました。
 読んだのは、「李陵 司馬遷」、「山月記」、「弟子」、「悟浄出世」 です。

 漢文調といっても難解では無く、流れるような名文に圧倒されました。
 文中に出て来た、何かの折に遣える単語、例えば、天気を現すだけでも・・「秋天の一碧」(雲一つ無い青空)、「碧洛(へきらく)の潔(きょ)さ」(青空)、「遡風寒く」(北風寒く)、「黄雲が落暉(らっき)に曛(くん)ずる」(黄昏時の雲が夕日にいぶされているように見える)・・等々をメモしていくと、たちまち何枚にもなりました。

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原作の世界観を弾く圧巻のカデンツァ、終幕のプロコフィエフ ピアノ協奏曲の大熱演に感動しました ~映画「蜜蜂と遠雷」(恩田陸・原作)は、近頃稀な良い映画でした。

 映画を見終わって・・、直接関係ありませんが、少年時代に読んだロマン・ロランの「ジャン・クリストフ」の言葉、たしか・・〈誰であろう戦っている、やがて勝つであろう、自由な魂に捧げる〉を思い出しました。

 今日は、映画

『蜜蜂と遠雷』

を観ました。感動しました。本当に、良い映画だった。
監督・脚本・編集:石川慶(1977-)。

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 この夜、たまたまNHKーTV『らららクラシック 蜜蜂と遠雷』(Eテレ・9:00~9:30)で、主演の松岡茉優さんと、ピアノ〈吹き替え〉の河村尚子さんが出ていました。
 松岡茉優さんは、祖父が買ってくれたアップライトピアノで、消音して、指先の動きを練習したとか。

 河村尚子さんは、劇中の課題曲「春と修羅」を弾きました。
 その「春と修羅」、宮沢賢治の詩から作曲したものですが、その作曲者・藤倉大(1977-)さんも滞在先のポーランドから国際電話で登場しました。
 原作の該当頁を写真に撮って、壁一面に貼ってイメージを膨らませて作曲したそうです。映画を観た後、有益な番組でした。

 原作は、直木賞と本屋大賞をW受賞した長編小説、恩田陸(1964ー)の「蜜蜂と遠雷」です。
10年以上にわたって書かれました。
 私は、幻冬舎のPR誌「星星狭」、その廃刊後「ポンツーン」で連載時に、本当に長い期間にわたって読んでいましたが、あまりに長すぎて散漫な理解になってしまいました。それどころか、ずっと、「ミツバチと遠雷」と頭に入っていたんです。
 でも、それが、変に原作と比較したりせず、映画に集中出来てかえって良かったかもしれません。

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 物語は、4人の若者がピアノ・コンクールで、自分を見つけ、成長していく物語といえましょうか。
 誰が一位になったかなどは、蛇足です。映画も、最後、字幕でさらりと写しています。

 そう言えば、先のNHK番組の30分後に、
NHKドキュメント選『密着・カリスマ指揮者への道 国際コンペの舞台裏』(Eテレ・10:00~10:50)という、
フランクフルトでのゲオルグショルティ指揮者コンクール本選のドキュメントが放送されていました。
 誰かが言っていました、「これは、自分自身との戦いだ」、「作曲家という神が伝えた音楽を伝える役目が指揮者にある」、さらには、「これはコンクールだ、だから運が必要」とも。
 審査員カール・ラヒリスらの審査の模様も、今日の映画を観て、同じ雰囲気を感じました。

 で、「神」という言葉が出て来て思ったのは、『蜜蜂と遠雷』の題名の意味です。巷間様々に解釈されていますが・・、

・人間と神
という有力説が一つあります。他に、
・音符としての蜜蜂と胸の奥で鳴っているような遠雷
・登場人物の一人養蜂家の息子・風間塵とその師ユウジ・フォン=ホフマン
・世界に満ちている、命の躍動としての音楽
・外、喜ばしき世界を象徴する記号
などです。
 10年以上かかった小説に最初につけた題ですから、抽象的な中にも、全体に通じるものがあるのでしょう。

 さて、物語の4人とは・・、

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国立劇場《あぜくらの集い》で、古井戸秀夫さんの、楽しく、歌舞伎知識満載の、講演「天竺徳兵衛と鶴屋南北」を聴きました。

 きょうは、写真を多くしました。気軽にお読みください。

 午前中、妻と、新橋に出て、NHKテレビ「サラメシ」で知って以来、2度目となる「長崎街道」で、《皿うどん》を食べました。

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 食後、そこから2分ほどの、「鳥越神社」に行って、可愛い巫女さんから、カラフルな、御朱印をいただきました。

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 その後、新橋駅前広場で開かれている大がかりな《古本市》をぶらついて、百貨店に行くという妻と別れて、さらに、まだ、予定時刻まで1時間半あるので、30分歩いた話は、最後にします。それから、予定している国立劇場に行きました。

 さて、本題です。

 9月26日(木)午後2時から、国立劇場伝統芸能情報館(レクチャー室)で、
 国立劇場・十月歌舞伎公演『通し狂言 天竺徳兵衛韓話』に因んだ、

あぜくらの集い「天竺徳兵衛と鶴屋南北」

を聴講しました。
 この日は、『通し狂言 天竺徳兵衛韓話』の稽古初日だそうです。
 《あぜくら》とは、国立劇場会員《あぜくら会》のことです。

 講師は、東京大学名誉教授・古井戸秀夫さんです。
お歳なのに、すこぶるスマートな体型。
 早稲田大学文学部演劇科卒業。『評伝 鶴屋南北』(白水社・2018刊)で、2019年(1951-)芸術選奨文部科学大臣賞、読売文学賞、日本演劇学会河竹賞を受賞されています。
 凄い本。2巻で27,000円。2段組、2巻で1,629頁あります。その第1巻の最終章、第6章に「天竺徳兵衛と夏芝居」が書かれています。さすがに買うのは諦めて、図書館に申し込みましたら、すぐ、借りられました。

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 お話のスタートは、大学院生の頃、今は無くなっている、当時、落成直後のABCホールの新劇公演で、この天竺徳兵衛の補綴台本を1幕分書いて、演出した〈武勇伝〉から、ユーモアたっぷりに始まりました。
 その公演の天竺徳兵衛は橋爪功、吉岡宗観は仲谷昇

 新しい舞台に本水を遣い、おまけに、舞台装置係が緊張して、客席7列目あたりの批評家のいる席に水を飛ばしてしまったとか、せり上がりが無いので、真似た工夫をしたとか、花道が無いので造ってしまったとか、
 新劇役者は、切腹の動きが小さく短いので、長く、両手を離す動きにしたら、予想したとおり、批評家がすっ飛んで来たとか、ユーモアたっぷりです。
「私は、人が怒ると冷静になれるたちなんです」とか。
 で、劇場に「出禁」、つまり、出入り禁止になった、ペンネームを遣っていて良かった、というのは、面白く話を盛られたのでしょうが。

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映画『荒野の誓い』 ~正視できない、殺された子を埋めるロザリーの慟哭。一方、近頃、希有な、甘い抒情的なラストです。白人・先住民間の対立の中で、生き方に悩む人々を描く、生真面目で、正統的〈西部劇〉です。

 このところ、我が家の庭で、秋の虫が、互いに会話しているような、呼び合っているような、重奏が聞こえます。☆

 さて、前回にご紹介した、国立西洋美術館「松方コレクション」で絵を見て以来、このところ、画家のハイム・スーチンに興味を持って、
・深水黎一郎『エコールド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ』、
・ゲルダ・ミハエルス 『スーチン その愛と死』(美術公論社)、
・『カイム・スーチン(世界の巨匠シリーズ)』(美術出版社)
など3冊に耽溺しています。☆

 きょうは、映画に行って来ました。
 当初、ずっと観て来ているタランティーノ監督の、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(2019)に行く予定でしたが、新聞評で知った映画のほうに行ってきました。 それは、

荒野の誓い』(2017・米国・135分)

です。
 原題は《Hostiles》(敵、仇)です。邦題は、ちょっと・・。

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 それにしても、この映画、上映館が少ない。
東京都内では、たった、2館だけ。どうして ?
 ウエスタンが流行らないから ? それとも、今時、白人と先住民との人種的憎悪と偏見の骨肉の争いは、時代遅れ ? でも、これは多分、「配給」が松竹、東宝といったところでは無いからでは・・。
 と言うわけで、始めての館、「新宿バルト9」に行きました。
 新しい館で、床の勾配がきつくて、前の席が気にならず、観やすいのですが、欠点があります。ロビーが広いのに小さな椅子が3脚しかありません。
 「どうして ?」と、通りかかった社員に聞きました。わからず。

 ところで、余談ですが、この日、暑かったので、チケットを買ってから、お隣の「追分だんご本舗」に行って、「抹茶氷あずき」(1,177円ほど)を食べて、体の熱をさまして、休憩していました。量が多く、若い女性は残していました。

 さて、映画・・。ほぼ満席です。
 私は、もともと、ウエスタンは、好きな分野ではあります。しかし、この映画は、〈ウエスタン〉と言うより、マカロニ・ウエスタンなどが出る前の生真面目な、正統的な〈西部劇〉という趣でした。

 印象に残ったところの結論から言いますと・・、
 開巻冒頭で、夫と幼い子ども3人(一人は赤ちゃん)をコマンチ族の残党に惨殺された、ロザリー・クウエイド役のロザムンド・バイク(1979-)が、めっぽう巧い。こちらの方が主役っぽいところです。
 特に、開巻冒頭から約1/4位まである、ロザムンドのPTSD(心的外傷後ストレス障害)の演技は、真に迫っています。

 一方、退役間近になって、先住民族を殺しまくった過去の栄光が、果たして栄光であったのか迷いが出てくる、ジョー・ブロッカー大尉役のクリスチャン・ベールも、内の苦悩が常に滲み出ていて、こちらも巧い。
 苦悩を抱えた二人が、最後、共の道を選んだのでしょう(あっ、言っちゃった。)
 二人の演技を引き出した、監督/脚本の、スコット・クーパーの功も見逃せないところです。

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 本作品は、全般的に、結構、殺戮場面などがある割には、むしろ、地味で重い映画です。
 物語は後述しますが、時間を追って、仲間が一人ひとり死んでいきます。
 まさに、映画の台詞にあるように、「戦争で人を殺すのはすぐ慣れたが、仲間が死ぬのは慣れない」、そういう感じです。

 物語は・・、
(最後の場面の「ネタバラシ」をしています。むしろ、その感動を伝えなければ、意味がありません。)

(映画冒頭、コマンチ族の残党がロザリー一家を襲う描写があります。平行して、騎兵隊がシャイアン族の酋長イエロー・ホークを手荒く捕らえ、連行する描写もあります。何度か出ますが、殺して頭の皮を剥ぐのは、インディアンばかりではありません。むしろ、白人が始めたとか。)

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国立西洋美術館『松方コレクション展』で、ハイム・スーテインの絵に邂逅し、感動しました。

 曇天の9月3日(火)午前中、まず、新橋に出て、NHK-TV『サラメシ』(毎週火曜日夜放送)で紹介された店《長崎街道》で、〈長崎皿うどん〉を食べた後、国立西洋美術館で開催されている

松方コレクション展

に行きました。
 チケット購入まで約10分待ちでした。

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 結論から言うと、この日、始めて観た、エコールド・パリ(パリ派)のハイム・スーテイン(1893-1943)の、「ページ・ボーイ」(1925)に感動を受けました。
 パリ国立近代美術館(ポンピドーセンター)からの特別貸与公開です。仏政府が、返還を拒んだ作品の一つというわけです。

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 ハイム・スーテインは、1923年にアルバート・C・バーンズがギヨーム画廊で見いだすまで、一枚も売れず、「汚し屋」と言われたり、生涯、苦労が多かったロシア出身のユダヤ人画家です。
 さらに、この日、常設展に行くと、なんと、同人の「心を病む女」(1920)が、展示されていました。こちらは、この美術館所有です。これに気づくとは、やはり縁があるのかもしれません。

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 思うに、近く東京都美術館で所蔵品が公開される、英国の繊維業界の実業家・サミエル・コートールド(1876-1947)の場合もそうですが、松方幸次郎(1866-1950)も、高い理想にたって、絵画を蒐集した往時の実業家の一人です。
 松方幸次郎は、第四代総理大臣松方正義の3男で、川崎造船所社長時代に、絵を蒐集しました。
 力を貸したのは、この展覧会で飾られている、「松方幸次郎の肖像画」を描いたフランク・ブラングインやロダン美術館のレオンス・ベネディットです。

 もっとも、松方幸次郎の場合は、関東大震災(1923)・第二次世界大戦(1940-)・昭和大恐慌による会社破綻(1927)など、さらには、英国の絵画保管倉庫火災(約900点喪失)、戦後仏国による接収(400点)などによって、蒐集絵画も随分散逸してしまいました。
 幸い浮世絵のほうは、国が買い、国立博物館に大半があるのは、同慶の至りです。

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 そのかわり、と言っては何ですが、日置幸三郎という人材が名を残しました。
 ナチスのフランス侵攻時に絵を、パリ郊外のアボンダンの自宅に絵を隠して、守りました。これから読もうと思っている、
原田マハさんの小説『美しき愚かものたちのタブロー』(文藝春秋)
は、多分、このあたりを物語にしているのでしょう。
 因みに、《タブロー》とは、キャンパス画を指すフランス語です。

 だいたいが、この国立西洋美術館は、松方コレクションの絵画返還をフランス政府と1953年から交渉し、1959年に返還された絵画を展示するために、ル・コルビジェの設計によって建てられたものです。建物自体も世界遺産に指定されています。

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計良宏文『ヘアメイク展』で文楽人形に邂逅しました。森村泰昌の(なりきり?)《自画像》にも興味を持ちました。

 「えっ、文楽人形がある !?」・・、と言うことで、

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 8月27日(火)、埼玉県立近代美術館で、会期末(9月1日まで)間近の、

『May I Start ? 計良宏文の越境するヘアメイク展』

を観てきました。

 計良宏文(けら ひろふみ)さんは、1971年生まれの、資生堂トップヘアメイクアップアーティスト(1992年入社)。
 資生堂美容学校卒業のとき80名が、一年後8名、さらに一年後1名だけ残り、資生堂で《TSUBAKI》ブランドなど多くを手がけ、《ドルチェ&バッバーナ》のオートクチュール・コレクションで100名のモデルを、スタッフ30名を指揮するなど、世界で実績を積んでいます。
 この道に入ったのは、高校生の時にビジュアル系バンドのコピーバンドをするなどこの方面に興味があったことが大きかったとか。

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 《ヘアメイク》とは、ヘアスタイリングとメイクアップの両方を指す言葉だそうで、文楽人形に当てはめると、〈かしら(頭部)〉の、頭部と顔を化粧で作ることでしょうか。
 May I Start ? は、ファッションショーで、モデルにかける言葉。

 第4室には、文楽人形が置かれ、壁には映像が流れています。写真撮影可です。
 人形を遣っているのは、勘緑(かんろく)で、文楽座で桐竹(1979-)勘緑→吉田(1986-1990。)勘緑として活躍し、独立後は、木隅社を主宰するフリーの人形遣いです。
 文楽では、桐竹勘十郎(二世。1920-1986)と吉田簑助(三世。1933-)に師事したとか。部外者ながら、簑助の元を去ったのは惜しい。
 最後の舞台は、1990年6月・国立文楽劇場の「仮名手本忠臣蔵」の千崎弥五郎でしょうか。

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 さて、余談ながら、私は、これまで女性の、服のファッションを見ていても、ヘアスタイルのほうにはそれほど気にかけていなかった様な気がしますが、これを機会に、女性のアタマも良く見ることになりそうです。

 この展覧会では、6人の女性アイドル・グループ(でんぱ組.inc)「いのちのよろこび」CDジャケットのウィッグや、
ヨウジ・ヤマモトのパリ・コレクションでの、モデルが、BGMでは無くて、自分の好きな曲をヘッドホンで聴きながらランウエイを歩く、そのヘアスタイルが、20数個の既製のヘッドホンで、パターンを変えて組み込まれているものや、ティッシュ・ペーパーをヘア・ジェルで固めて成形したウイッグや、偏向パールで色彩が変わるものもあります。
 展示は、このように多くのファッションショーの動画、さらに、多くのマネキン、ウィッグがあります。

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読んでから(『シスターズ・ブラザーズ』)、観ました(『ゴールデン・リバー』) ~原作(ブッカー賞受賞)も映画(フランス人監督)も、斬新的、見所満点の、父親からのトラウマ、心理的ゴーストから逃れる、無骨な兄弟愛の〈西部劇〉です。「考えられない結末」です。

 新聞書評欄を読んでいたら、英国の文学賞である〈ブッカー賞〉が、いかに権威があるかの記事が載っていました。
 そこに、たまたま、目についたのが、2011年の〈ブッカー賞〉の最終候補までいった作品です。それが、今日お話しする、

パトリック・デヴィット(茂木健・訳) 『シスターズ・ブラザーズ』(東京創元社)

でした。

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 ゴールド・ラッシュ時代の、西部の殺し屋、シスターズ兄弟(ブラザーズ)の物語です。
 カナダでも、4文学賞を受賞し、日本では、2014年「このミステリーがすごい」第4位にもなっています。

 映画のほうは、
 2018年、米仏羅西合作作品の

『ゴールデン・リバー』(監督・ジャック・オーディアール【仏】)

で、7月5日から公開されました。
 ヴェネチュア国際映画祭やフランスアカデミー賞を受賞しています。

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 まずは、原作を読み終え、9日(火)に、「日比谷シャンテ」で映画を観て来ました。
 上映2時間前に、チケットを買い、余談になりますが、日比谷シャンテ3階にある、きわめて特色ある良質な書店「HMV&BOOKS 日比谷コテージ」で、本を見て、終映後に行く食事場所の見当をつけて(結局、地階の「五穀」で、金目鯛の煮付けを食べることに決めました)いたら時間がすぐ潰れました。

 さて、この映画は、ネットの『口コミ』でも、ほとんど、結末は、書かれていません。そうでしょうね、この手の映画では、考えもしない結末ですからね。
 で、私も、結末を書いて仕舞うのは失礼だと思って、書くのは止めにします。(ただし、最後の★の後に「追記」しておきますので、どうしても知りたい方は、どうぞ。

 で、まず書物・・、

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映画『クリムト エゴン・シーレとウイーン黄金時代』 ~フロイトや精神神経学者・エリック・カンデル博士の分析などを基に、世紀末のヴィーン全体像の中で解いていくクリムトとシーレ像です。

 暑いのか、寒いのか、服装に悩みながら、11日(火)朝、家を出て、現役時代からずっと贔屓にしている、大手町の床屋で、予約した10時半から11時50分まで、散髪。
 終えて、ちょうどビジネスパーソンが大挙してくる数分前に、近くのレストランに入って昼食を摂った後、銀座に出て、山の楽器裏の「シネスイッチ銀座」で、

映画『クリムト エゴン・シーレとウイーン黄金時代』

の14時半の回を観ました。

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 定員270名ほどのミニ・シネマです。
 驚くほど、人が入っていました。やはり、年配客(人のことは言えませんが)が多く、なんだか、老人ホームの映画会みたい。

 余談ですが、この映画館、随分、良作を公開します。予告編が上映された、次の、
「存在のない子どもたち」(レバノン、仏合作)や「北の果ての小さな村で」(仏)
は、是非観たいと思いました。

 さて、今回の映画は、先日、東京都美術館でも観た
グスタフ・クリムト(1862-1918)
と、その〈弟子〉、
エゴン・シーレ(1890-1918)
のドキュメンタリー映画です。

 ドキュメンタリー、と言っても、画家自身や作品を「解説」していくのではなくて、映画自体が、ひとつの「作品」と言えます。
 したがって、「ベートーベン・フリーズ」を詳しく知ろうと思っていると、残念ながら肩すかしを食ってしまいます。
 監督は、ミッシェル・マリー。

 世紀末、と言っても二人が活躍したのは、20世紀なんですが、その「時代」の風景を入念に描いています。精神科医・ジークムント・フロイト(1856-1939)が再三登場し、マーラー、ベートーベン、シェーンベルクも登場し、その意味では、フォーカスを相当広げています。
 特に、2000年のノーベル生物学賞・医学賞受賞者・エリック・R・カンテル(1929-)が再三「分析」を進めていき、この作品に大きな影響を与えているのも特長です。
 氏は、脳科学と芸術を結びつけた「芸術・無意識・脳 精神の深遠へ:世紀末ウイーンから現代まで」(九夏社・6,400円)の著作があります。

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 絵画そのものは、主に、クリムトの専門家・アルフレート・ヴァイデンガーやシーレの専門家・ジェーン・カリアなどが「解説」を進めます。

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柳亮 『近代絵画史』(美術出版社)を読み、重木昭信 『音楽劇の歴史』を読んで、さらに、ドナルド・キーン 『オペラへようこそ!』を読むと、「時代」の臨場感を感じて、絵画・音楽一体となって、すこぶる理解が進みます。

 はじめに、余談になりますが、6月から、「二期会オペラ愛好会」に再入会しました。約1年ぶりでしょうか。
2020-2021シーズンの出し物が、「ルル」、「フィデリオ」、「タンホイザー」、「ファルスタッフ」・・など、充実しているから、良い席をとるためです。

 きょうの、本題です。
 最初、漫然と読んでいた3冊の本でしたが、読み進めるうち、一本の流れとなって、面白さと、知識が何倍にもなった感じを経験しました。

 まずは、1冊目・・、

柳亮 『近代絵画史』(美術出版社)

 古書店で、300円で買いました(元値は、3,200円)。棚にあるのが、すぐ、目に入ったのです。
 美術批評家・柳亮(1903-1978。本名・伊藤義治)の、1974年(昭和49年)に出版された第5刷目の書籍です。

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 近代絵画史、とありますが、ほとんど印象派を中心にした記述で、その前後。
レアリズム印象派風景画新印象派キュービズム
と、印象派が、なぜ、どのように誕生し、さらには、その先どのようになって行ったが、分かりやすく書いてあります。

 印象派、といっても、内実は様々ですから、それと、その行く先をきちんと説明されているほうが興味を持てるわけです。
 その中で、〈風景画〉というものも、その意味の重要性が理解出来ると、絵を見ていても理解が違ってきます。
 それに、本書では、特に、日本の浮世絵の影響について、再三ふれられているのに気づきます。その影響の大きさを再認識させられました。

 平行して、2冊目・・、

重木昭信 『音楽劇の歴史 オペラ・オペレッタ・ミュージカル』(平凡社)

 上記の印象派の時代、音楽では、ワルツからオペレッタの時代になって来ました。
時代が、新興ブルジュアや一般市民層の比重が高くなったからです。
 この本は、音楽劇の歴史を、消費者、つまり観客層の変遷の視点から書いています。
 音楽と絵画の流行を、時代のスケール(物差し)に並べて比較して見ると、すこぶる面白い。
 本書は、アメリカのミュージカルについての記述など、最高に面白かったので、次回以降、詳細にご紹介したいと思っています。

 さらに、3冊目・・、上記2冊の知識を下敷きに・・、

ドナルド・キーン 『オペラへようこそ!』(文芸春秋)

を読むと、著者が書いている作品が、生き生きと、理解出来ます。

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 ところで、実は、古書店で、柳さんの本のほかに、一緒に買った本があります。
『マネ』(府中市美術館)
『印象派と20世紀の美術 フィラデルフィア美術館展』(東京都美術館)
『ポスト印象派』(同朋舎出版)
『絵画の知識百科』(主婦と生活社)
です。

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(承前)、「雅楽」の〈予習〉が続いています。余談に、群ようこさんの〈たべっこどうぶつ〉の話など・・。

 前回に続いて、まだ、雅楽の予習をしています。
 国立劇場の7月公演に備えているわけですが、我ながら真面目。と、言うか、新しいことを知れば、やはり面白いのです。
 で、夜は、このところずっと、書斎で、
笹本武志 『はじめての雅楽 笙・篳篥・龍笛を吹いてみよう』(東京堂出版)
のCDで、『平調 越殿(天)楽』の、笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)の「唱歌」の楽譜(古典譜)【写真は、龍笛の譜】を聞き、口パク(?)して、最後は、管弦(合奏)を聴いています。

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 難しい・・。写真で、〈早四拍子(はやよひょうし)〉の〈早〉は小拍子です。小さい黒丸から黒丸までまでを4拍にとり、小拍子の4回に1回は、拍子〈太鼓〉がうたれるのが〈四拍子〉となります。
 〈拍子八〉は、太鼓を打つのが8回です。

〈末二拍子加〉は、最後の太鼓2回分の打物パターンが変わることです。
〈後頭十二〉とは、重頭の3行目を演奏したら、1,2行目を(各行二返ずつ)演奏するので、その拍子(太鼓)が12回あることです。
〈重頭(じゅうとう)〉は、1行目に戻ることで、
 斜線と横線は、息つぎ(ブレス記号)で、〈止手〉は、曲を終える終止形です。
・・勉強中で、正確で無かったらゴメンナサイ。

 ところで、もう一冊、

遠藤徹 『美しき雅楽装束の世界』(淡交社)

という大判の写真集を観ています。
 因みに、表紙【写真】は、《陵王(蘭陵王)》です。獰猛な仮面を着けて、戦で、部下を鼓舞した北斉の蘭陵王長恭(ちょうきょう)です。素顔は、優し過ぎたようです。

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 これは良い本です。
 装束の着方や、装束名も、写真で、細かく書いてあって、参考書としては、最良書です。

 国立劇場で演じられる「還城楽(げんじょうらく。「見蛇楽」とも。)」(左方【さほう。中国大陸系楽舞。因みに、右方は、高句麗・百済・新羅の朝鮮半島系です。】)も載っています。動きの激しい〈走舞〉で、蛇が出てくるのが面白い。

 そう言えば、令和最初の大嘗祭悠紀(ゆうき。畿内より東)・主基(すき。畿内より西)の舞は、悠紀が栃木と主基が京都で、選出されましたね。

 話が全く変わって、余談になりますが・・、

 毎月、数冊読んでいる出版社小雑誌の中で、『一冊の本』6月号(朝日新聞社)で、群ようこさんのエッセイ「まいにち食べる」(40-44頁)が目につきました。
 氏は、健康に非常に気遣っておられる記事がよく載るのですが、今回は珍しく〈おやつ〉の記事です。

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7月・国立劇場公演に備えて、「雅楽」の基礎を予習してみました ~寺の梵鐘の音の調子の話や「徒然草」の逸話を知って、「時代」の理解には、音楽も含めた広範な知識が必要と改めて感じました。

 息子から、「3L」の大きなビワが送られて来ました。
 私の好物と知ってから、ここ数年、5月始めには温室物、6月には露地物、と、2度送ってくれます。
 それまで、大好物ながら、自分では買わず、周囲も気に止めなくて、我家の庭のビワの木にも実がならず、ほとんど食べませんでした。晩年にこんなに食べられるとは。死んでも、位牌に供えてくれ、と言っています。

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 さて、今日は、楽器の琵琶(びわ)の話もします。
 7月に国立劇場で、午前中「大人のための声明入門」、午後「大人のための雅楽入門}があります。
 午前と午後の間に2時間ほどあるので、お隣の「ホテル・グランドアーク半蔵門」で、「松花堂弁当」を予約して、食べるのが楽しみですが、それは兎も角、本題の予習を始めました。

 書斎から取り出して来たのは、一度は読んだ、
東儀秀樹 『雅楽ー僕の好奇心』(集英社新書)
です。
 (なお、誤植があります。この時点で第4刷ですが、「篳篥(ひちりき)は、いとかしがましく、秋の虫をいはば、轡虫(くつわむし)などの心ちして、うたて、け近くきままほしからず。」は、清少納言「枕草子」の、218段では無くて、204段です。)

 もう一冊、
笹本武志 『はじめての雅楽 笙・篳篥・龍笛を吹いてみよう』(東京堂出版)
CD付きです。こんな高価な本、買っていたんだ・・。

 前者は、2割くらいある、著者の自慢話がやや鼻につきますが、雅楽の説明は、詳細で役にたちます。
 ここで、「徒然草」などが引用されていましたので、
新潮日本古典文学集成『徒然草』(新潮社)
も座右に置きました。219,220段に、大徳寺や神護寺の寺の鐘が、「五行説」の影響でしょうか、雅楽の「調子」に調製されているなどの話があったからです。

 手取り早く、その段の要約を知りたいと、
橋本治 『絵本 徒然草 上・下』(河出書房新社)
を繰ってみましたが、219、220段は、省略されていました。雅楽は、専門的な話になりますものね。で、仕方なく、原文で読んでいきましたので、後述しておきます。
 一応、基礎知識がついて後に読むと、219段は、「楽器を責めず自分の腕を責めよ」的な、なかなか合築のある話です。

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映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を観ました ~「図書館は本・・」では無い。そのことを、約50の、高度で、貴重、新鮮な実践活動を4時間近くの映像で観ることが出来ました。「凄い !」の一語につきます。

5月28日(火)10時10分から、神保町・岩波ホールで、

映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』

を観ました。

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 朝9時に劇場に着き、3番目でした。この日(回)は、ほぼ満席です。
 この劇場は、定員200名ほどなので、最良席は、最前列です。見上げるようにはなりません。上映時間は、3時間40分
 《エクス・リブリス》(ex libris)とは、《蔵書票》のことです。

 名匠、フレデリック・ワイズマン監督の〈ドキュメンタリー〉作品ですが、いわゆる、普通に想像するような、映像に解説が付くような形式ではありません。
 解説などは一切入らず、図書館で行われる講演、研究会、会議・ディスカッション、各種イベント、それに勿論、司書や図書館バックヤードの仕事などをじっくり映していきます。 どれも内容は、可成り水準の高い議論などですので、観るにはそれなりの覚悟が必要です。

 私が、特に、印象に残ったのは・・、
「読書会」での、ガルシア・マルケスの「コレラの時代の愛」についての参加者の議論です。聞いていて興味が沸き、一度読んでみようと思いました。

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『クリムト展』を観賞しました ~ かつては埋もれていて、後世になるほど人気が出たクリムト。さすが、《ベートーベン・フリーズ》の全面を観られたのは、感動しました。でも、どうして、この全面図版のグッズが、1点、直輸入品の小さな説明紙片しか無いのでしょうか、残念です。

 5月24日(金)に、東京都美術館で、

『クリムト展』

を妻と鑑賞しました。

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 まずは例の通り、新橋の第一ホテルで、ランチ・バイキングを済ませてから、上野に向かいました。バイキング、ブッフェは、食物が置かれた〈場所勘〉に慣れているのがポイントです。

 さて、グスタフ・クリムト(1862-1918)については、すでに、このブログ(2019・1・4付け)で、詳細に〈予習〉しています。

 そこには書かなかったのですが、クリムトの生年には、ロンドンとパリで印象派に大きな影響を与えた日本版画(クレポンジャポネ)展が開催されています。
 クリムトにも影響が皆無では無く、今回の展示にもそれが仄めかされています。
「近代絵画のドアを開けるべく鍵を入れたのはマネ、その鍵は日本版画」と言われるほどです。
 日本版画は、技法的な面だけでなく、反官営芸術のデモクラティックな面への共感もあったでしょう。そういうアンチ・アカデミズム時代の、クリムト、と片隅に置いて絵を観て行きましょう。

 また、一方で、クリムトは、かつて、美術史の書籍などでは、あまり取り上げられておらず、近時、人気が出て来ました。そのことについての批判もあります。
 そのあたりの理由を記事にしたものが無いか、ネットでも探しましたが、ありませんでした。私の、持っている図書から、最後に、少し触れることにしましょう。

 なお、余談ながら、28歳で早世し、クリムトを慕っていた画家、エゴン・シーレ(1890-1918)との、交流を描いた、
ドキュメンタリー映画「クリムトとエゴン・シーレ、ウイーン黄金時代」(監督・ミシェル・マリー)
が、6月に、公開されるのは楽しみです。

 この展覧会のポスターは、《ユディットⅠ》(1901)。
 額に〈ユディットとホロフェルネス〉とあるにもかかわらず、〈サロメ〉と呼ばれて来ました。
 自ら手を下して殺し、切り落としたホロフェルネスの首はほとんど画面の右下外で、性の欲望を顕示するファム・メタルつまり〈宿命の女〉として描かれています。
 それも、欲望に引きずられて男を殺した能動的な女では無く、官能に負けた女、得体の知れない「威嚇する存在」です。
 ファム・メタル、威嚇する存在は、後述する《ベートーベン・フリーズ》と同じように、女性の役割の変化による不安、男の自我の危機が下地にあると言われます。これをクリムトは、アレゴリーの世界に押し込めました。

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 今回の目玉作品は、当然、複製画ですが、全面の《ベートーベン・フリーズ》。

 1902年の漆喰塗りの作品を、1970年にオーストラリア政府が買い上げて修復し、同時に複製も創られました。複製は1984年ヴェネツアで公開され、修復されたオリジナル版は1986年初公開されました。
 今回の展覧会でも、一部屋が本作品に当てられています。

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国立博物館(上野)で「特別展 国宝 東寺ー空海と仏像曼荼羅」展を鑑賞しました ~時を忘れる、ということを経験した、圧巻の110点の彫刻、曼荼羅図、法具などでした。「特別展 美を紡ぐ 日本美術の名品ー雪舟、永徳から光琳、北斎まで」も鑑賞しました。

 5月14日(火)、雨が降りそうなので、9時に家を出て、上野の国立博物館(上野)で、

「特別展 国宝 東寺ー空海と仏像曼荼羅展」

を鑑賞しました。

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 特に、第四章の部屋では、約20体の仏像彫刻に、時がたつのを忘れて、あちら、こちら、と何度も観ました。お寺と違って、フロアに置いてありますから、横からも、後ろからも観られます。
 奥の荘厳な、如来像も良いですが、さすが、明王像は迫力があります。菩薩像・・後で、違いをご説明しますが・・も、修行中の特色が面白い。
 唯一、《写真可》の「帝釈天騎象像」の前では、人だかり。でも、近寄れない混みようではありません。

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 「両界曼荼羅」・・これも後でご説明します・・も、相当、予習した甲斐あって、ポイントをよく観られました。
 3時間近くいたでしょうか、その後、昼食抜きで、別会場・別料金の、

「特別展 美を紡ぐ 日本美術の名品ー雪舟、永徳から光琳、北斎まで」

も観ました。

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 これが、また凄い。
狩野永徳(1543-90)「唐獅子図屏風」(左は、狩野常信)や「檜(ひのき)図屏風」(1590)、
雪舟「秋冬山水図」、
長沢芦雪「花鳥遊魚図巻」(「奇想の画家」の一人です。)、
さらには、
藤原定家筆「更級日記」写本(原本は、失われています)
といった、まるで、教科書か美術書でも観ているように、「超」有名作が目白押し。こちらは、2時間近くいました。

 この日は、「日本庭園」も公開されていたので、欲張って、そちらも散歩したら、おなかが減ってクラクラしてきました。
 間にレストランに行ったのですが、満員であきらめたのです。

 ところで、先にお話ししますが、日~月曜日は、5月国立劇場「通し狂言 妹背山婦女庭訓」に参ります。〈通し〉(10時30分~21時)公演なので、隣のホテルに泊まって、2日に分けて鑑賞に参ります。

 (以下、少し詳しく書きますので、「続きを読む」をクリックして、時間をかけてお読みください。必ず、鑑賞のご参考になると思います。)

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埼玉県立近代美術館で、異色の「ブラジル先住民の椅子」展と、「所蔵コレクション展」で、ルノワール「三人の浴女」などを鑑賞しました。動物の椅子は、目を見ていると、話しかけて来そうです。

 前回アップした、小説「落花」について、新聞批評がありました。
 朝日新聞12日(日)付け、「エンタメ地図 おすすめの3冊」という書評頁です。
 ここで、文芸評論家・末國善己氏は、この小説に、「戦争を抑止したり、終結させたりするために、文化には何ができるのかを問う」テーマを指摘されています。
 ウーン、そこまで気づかなかった。
 オペラや文楽のブログ感想は、後の新聞批評とほぼ一致した指摘をしているつもりですが、美術や文芸は、なかなか難しい。

 さて、その声明の小説、「落花」を読んだので、早速、国立劇場・7月の、「大人のための声明入門」と「大人のための雅楽入門」の切符を買いました。
 いずれも、開演前に「体験」コーナーに参加できます。
 発売初日すぐにネットに繋がりましたが、売れが早く、3列目と8列目と相成りました。特殊な催しの様に思いますが、結構、人気があるんですねえ・・。
 これに備えて、いま、東洋音楽叢書(6)『仏教音楽』(音楽之友社)
も、ゆっくり精読中です。610頁で、いささか骨が折れます。

 このところ、鴨長明の伝記、梓澤要の「方丈の弧月」を読んでいます。これも、次回くらいにアップできると思いますが、「方丈記」から得るイメージとかなり違った人物像です。

 さて、埼玉県立近代美術館(2階展示室)で、ちょっと変わった、
ブラジル先住民の椅子」展
を観てきました。

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 同時開催の、「所蔵コレクション展」(1階展示室)に、オーギュスト・ルノワール(1841-1919)最晩年の作品「三人の浴女」(1917-19)も出ているというので期待しました。

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《令和》・初日は、「鋸山」のハイキングをしました ~連休の渋滞、雨を避けられて、かつ、膝に痛みも無く、息子に案内されて、妻と久しぶりの〈ハイキング〉を楽しみました。

 「たまには、体を動かしたほうが良い・・」、と言う息子の勧めで、妻共々、ハイキングに行って来ました(写真中央が私、左が息子。)

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 場所は、息子が好きだという、千葉県富津市金谷にある「鋸山(のこぎりやま)」です。
 《平成》最後の、30日(火)に、妻と、千葉-海浜幕張に入って、どうにか予約できた《ホテルフランクス》に一泊。
 余談ですが、このホテルのバー風のブッフェ《スリービーラウウジ》は、洒落ていました。フリ-・ドリンクで、種類が豊富です。部屋の周囲には、ハンド・メイドの書籍が並んでいます。

 《令和》になった、1日(水)、8時に、息子が手配した〈シェアカー〉(へえ、レンタカーじゃなくて、こんなのがあるんだ)で、ホテルにお迎え。南房総に向かいました。雨もやんでいます。

 渋滞無く、高速を1時間ほどで、到着。駐車場もまだ余裕がありました(因みに、帰り時は、「満車」で、待ちの長蛇の列になっていました。「夜までに入れるの ?」 と思ってしまうほどの、行列でした。)。
 まずは、並ばずに、スイスCWA社ゴンドラの〈ロープウエー〉で、山の中腹「十州展望台」に。展望台で保田海岸などのパノラマで、絶景です。

 さっそく20分ほど歩いて、山頂展望台〈地獄のぞき〉。

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いよいよ、それから、3時間ほどハイキング
 大半が石の階段と、雨でやや泥濘んだ登山道。木の根っこが滑り易い。

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「ギュスターヴ・モロー」展 ~〈サロメ〉やギリシャ神話絵画の〈色彩の衝撃〉と、二人の女性たちへのあたたかい眼差しに感動しました。

 《平成》の世も、大詰めと相成りました。

 まずは、10月の、神奈川県民ホールのオペラ「カルメン」の最前列席をゲット。その日は、鑑賞後、ホテルで寛ごうと、お隣のホテルエドモント横浜も予約しました。現役の昔から、一段落後は、ホテルで一人になって休むのが好きなんです。
 もう一つ。澤田瞳子『落花』を読み始めました。そこに、〈梵唄(ぼんばい〉、つまり、〈声明〉(経典の読誦(どくじゅ)法)のことがさかんに出てきます。
 で、国立劇場で、7月に〈声明〉の公演があるので、チケットを買うことにしました。

 さて、4月25日(木)、雨の合間をぬって、妻と《パナソニック 汐留美術館》で行われている、

「ギュスターヴ・モロー」展

を鑑賞してきました。

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 因みに、この美術館は、ギュスターヴ・モロー(1826-1898・72歳)の教え子であった、ジョルジュ・ルオー(1871-1958)の作品を蒐集しています。
 ルオーは、《ギュスターヴ・モロー美術館》の初代館長も1903年から勤めました。

 この日、まずは、行きつけの《新橋第一ホテル》のランチ・バイキングで腹ごしらえしてから、パナソニックビル4階にある《パナソニック 汐留美術館》に行きました。
 ポスターは、ギュスターヴ・モロー晩年の「一角獣」(1885)、つまり、けがれなき女性にしかなつかないユニコーンです。
(ユニコーンについては、このブログ、2019年2月20日の記事をご参照ください。)

 美術館に到着して、まずは、広いロビーで、映像「ギュスターヴ・モロー美術館」(制作・NHKエデュケーショナル)を観てから、入館しました。

 本展は、フランスの、
《ギュスターヴ・モロー美術館》(パリ9区、ピカール広場から、約500mのラ・ロッシュフーコー通り14番地にあり、26歳から死ぬ72歳まで住んだ、石造り4階建てのモローの元邸宅で、油彩850点、水彩350点、デッサンなど7,000点が展示されています。)
の協力を得た展覧会なので、美術書でよく観られる主要な作品は。ほぼ展示されているのが、素晴らしい。

 作品を観ていくと、神話からの幻想世界を描いた作品が大半ですが、やはり、同時期にエドヴァール・マネ「草上の昼食」(1863)らのパティニヨール派~印象派の画家も出た頃で、一昔前の歴史画(物語画)とは違うのは一目で印象づけられます。

(以下、下記の「続きを読む」をワン・クリックしてお読みください。)

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《アップルファーム わたせせいぞうギャラリー》を訪ねました。豪徳寺と世田谷八幡宮もお参りして、すっかり日焼けしました。

 このところ、展覧会に行くのに備えて、『ギュスターヴ・モローの世界』(新人物往来社)や、再び、大きく重い、ゴットフリート・フリードル『クリムト』(ベネディクト・タッシェン出版)、それに、鴻巣友季子『謎とき「風と共に去りぬ」』(新潮社)を読んでいましたが、妻が、わたせせいぞうギャラリーに行きたいと言うので、腰を上げました。

 小田急・成城学園前から徒歩で5分もかからない場所にある、
わたせ せいぞう(1945-)さんの

《アップルファーム わたせせいぞうギャラリー》(世田谷区成城5-2-15)

に行きました。
 個人の住居を訪問する感じで、靴を脱いで部屋に入ると、狭い部屋に作品がぎっしり展示してあります。

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ちょうど、第97回企画展
「虹色のHappy Time」展(3月26日~6月23日)
が開催中です。
 余談ですが、ほんの少し前に、小澤征爾さんの邸宅があります。

 一通り鑑賞後、帰りには、書物
『あの頃ボクらは若かった』(毎日新聞出版・2018出版)
を買いました。

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 そう言えば、1968年のザ・スパイダースに「あの時君は若かった」という曲がありましたっけ。
 本に、1964年代-95年代〈極私的クロニクル〉と書かれています。ちょうど、71歳の私とほぼ同年代ですね。
(欲を言えば、ここで販売しているのですから、サイン入りにして欲しかった。)
 
 見学後、行きに通過した、小さなイタリアンのお店、
《TRATTORIA成城》(成城5-1-23)
で、ランチ〈ゆっくりコース〉(2,000円)を食べました。
 周囲は、皆、元気いっぱいのママ友グループばかり。
 トラットリアとは、一般的に、リストランテと違って、オステリア(居酒屋風)、バール(喫茶風)とやや似た、家庭的なレストランのことです。

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「ラファエル前派の軌跡」展 ~ターナー、バーン・ジョーンズ、ロセッティなど、自然でわかりやすい絵画を堪能しました。ラスキンの「現代絵画論」も見られました。

 前回お話ししたように、丸の内・三菱一号美術館で、13日(土)朝10時から、

「ラファエル前派の軌跡」展

を鑑賞してきました。
 ポスターは、後述する、ロセッティの「魔性のヴィーナス」(1863-68頃)。

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 盛期ルネサンスの画家・ラファエロ・サンティ(1483-1520)については、ルネサンス様式の完成者として知っていますが、ラファエロ「前派」とは何 ? 
 ラファエロ(因みにこれは英語読みで、伊語読みではラファエル)「前」とは、ラファエロを含んだ「前」、それとも、1483年よりも前 ?、それとも、37歳で死にましたが、初作品の1501年よりも前 ?、「派」って何・・?。

 「前」は、当然、それを含みません。含んだ時は「以前」です。法律用語でもそうですね。
 さきほど、「ルネサンス様式の完成者」と言いましたが、それで、レノルズが、1769年に開校した英国ロイヤル・アカデミー付属美術学校は、ずっとラファエロを中心にした古典重視の絵画教育をしていました。

 それに、1848年、反旗を翻したグループというか、秘密結社のような団体が、「ラファエル前派兄弟団」(「P.R.B」《Pre Raphaelite Brotherhood》とサインしました。)の7人です。つまり、ラファエロより前の初期ルネサンス絵画に戻ろう、という理念を掲げていました。
 その理念は、「人間を主役にする」あるいは「自然に忠実な絵画製作」、神の創造物である完全な自然をありのまま表現する、とも言いましょうか。また、細密な人物描写や遠近法を使った均整のとれた美よりも、純粋・素朴な精神性、道徳性を重んじているとも言えましょうか。

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日生劇場「音楽レクヤー・オペラとメルヒェン」 ~ ドイツ人の家庭第一主義を知ることによって、オペラ「ヘンゼルとグレーテル」を芯から良く理解できました。質疑で、多くの音楽談義も聞けました。

 4月13日(土)。午前中は、丸の内の《三菱一号館美術館》で、《ラファエル前派の軌跡展》を観て、久しぶりの《レバンテ》・・数十年前、移転前の店によく行きました・・でランチ後、14時から《日生劇場》の6月オペラ、《ヘンゼルとグレーテル》関連企画の

「音楽レクヤー・オペラとメルヒェン」

を、日生劇場7階会議室で聴講しました。
 なお、ラファエル前派美術展の感想は、後日アップする予定です。
 この日の講演は、
西洋音楽史・岡田暁生
指揮者・角田鋼亮
のお二人。角田さんがピアノを弾いての解説が沢山入ります。

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 さて、エンゲルベルト・フンパーディンク(1852-1921)の
3幕のメルヒェン劇「ヘンゼルとグレーテル」(1893・12・23初演)
を理解する〈切り口〉は、この日、2つでした。

 一つは、ドイツの家庭です。
 兎に角、ドイツ人は、特に、大半を占めるキリスト教プロテスタントは、家庭を大事にする、家族第一主義です。それは、聖なる家族、と言っても良いほど。
 ほのぼのとした家庭で、お母さんが暖炉で焼くクッキーをミルクで食べるのが、あたたかい〈おうち〉のシンボルです。
 イタリアやフランスのように、リキュールの入ったケーキなど論外です。
 クリスマスには、みんなプレゼントを買いに行き、「ヘンゼルとグレーテル」のオペラは、日本の《第九》のように公演されます。
・・オペラ「ヘンゼルとグレーテル」(以後、ヘングレと約します。)は、このような土壌で育ちました。《お菓子の小さな家》などと言う発想は、ドイツだから成立しました。

 アヴァンチュールやリキュールの香りのするイタリアなどでは、無理。
 第一、イタリアオペラで、ドイツ人歌手が、このような〈あたたかいおうち〉ムードを持ち込んで、オペラが台無しになることさえあります。
 ショパンに、もし、〈あたたかいおうち〉の匂いがしては台無しなのと同じです。

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5月の国立劇場、「妹背山婦女庭訓」のチケットを買えました !! 嬉しくって、記事にしちゃいました。

 5月の国立劇場(東京)は、「妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)」の《通し》です。

 通しは、平成22年に、大阪・国立文楽劇場まで行って観た覚えがあります。ブログを始めて2か月目くらいでしたっけ。したがって、感想もまだ短い。

 今日、10時から、《あぜくら会》(国立劇場会員)チケット先行発売があり、第一部、第二部ともに、7列目・上手ブロックの最良席を買うことができました。ダメかと思ったのですが・・。
 10分前から、もうネットに繋がらなかったのですが、10時8分頃、繋がりました。一瞬、慌てました。
 買えた20分後、再び画面を出してみると、もう、ほとんど売れていて、私の買った日の第二部は、後ろのほうに、残り17席だけでした。(これじゃ、一般発売に買えるわけはありませんワ)

 久しぶりの〈通し〉。文楽は、壮大な叙事詩で、《端場》(登場人物や場所を説明)の本分も守って、約10時間かける重要性がそこにあります。

 今回は、久しぶりに、劇場隣の、〈ホテルグランドアーク半蔵門〉も、既に予約してあって、二日かけて(一日目は二部、二日目は一部)、ゆっくり鑑賞する予定です。

 今回、妹山背山の段の、定高(さだか)は、呂勢太夫(人形:和生)、大判事は、千歳太夫(人形:玉男)のようですね。

 22年は、営業上の理由からか、イレギュラーに、3段目を一部に持ってきて、2段目を二部にしていました。今回は、順番どおりで、3段目は二部になり、結構です。
 因みに、平成22年は、定高は、綱大夫、大判事は、住大夫だったんですね~。吉野川の桜に、悲嘆の極みの旋律大落し・・。ああ、楽しみです。★

プロフィール

感動人

Author:感動人
 芸術全般を愛する団塊世代です。
 「引退後」、たっぷり時間をかけて、いろいろな芸術を初心にかえって学び、横断的に、楽しんでいきたいと思います。もうひとつ、心身共に健康に「年をとっていく」ための、生活のマネジメントも「同時進行」でお伝えします。
 のんびりと過ごしたいと考えています。お寄せいただくコメントなども、論争などは避けて、ゆったりしたお話をお寄せください。

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