歌舞伎『通し狂言 南総里見八犬伝 (5幕7場)』 ~ 老夫婦して、新春初芝居を楽しみ、幕後は、お隣のホテルに泊まってフルコースを楽しみました。
1月16日(日)正午から、妻と、永田町・国立劇場で、
歌舞伎『通し狂言 南総里見八犬伝 』(5幕7場)
を楽しみました。
先日から、念入りに予習した物語です。
新春らしく、着物のご婦人も多く、また、子どもにも楽しめる「芳流閣」などの大仕掛けの芝居のせいか、低学年らしい小学生も、何組か見かけました。
コロナ禍とは言え、大入り、満席です。
作・曲亭馬琴が28年間書いた「読本」で、全9輯(しゅう)106冊の長編ですが、3時間にまとめたのが、脚色・渥美清太郎。
それを、今回は、監修・尾上菊五郎、補綴・国立劇場文芸研究会で、ドローンがオリンピック開会式の様なことをする新機軸などで楽しませます。
兎に角、大仕掛けや現代パロディも多く、初春らしく、文句なく楽しめるお芝居です。
国立劇場開場55周年記念公演。
老夫婦疲れやすいので、終演後は、お隣の、「ホテル・グランドアーク半蔵門」(例の、小室結婚会見が行われたホテルで、帝国ホテル系です。)で、宿泊し、フルコースのディナーも楽しみました。
きちんと蝶ネクタイをして、妻も気に入りのネックレスをして行きました。
日曜日のホテルは、比較的静かなので、まずは、ホテルありきで、日曜日を選んで観劇したのです。(写真は、朝8時に、部屋の窓から撮った皇居お濠側風景です。右に少し見えるのが国立劇場、その奥は最高裁判所です。因みに、2年後位から、国立劇場は、ホテルの入る高層ビルに建て替えが始まるとか。)
今回のお芝居は、「孝」の玉を持つ、犬塚信乃、
・・尾上菊之助 【菊五郎長男・音羽屋:1975-】に関する物語と、
「智」の玉を持つ、犬塚毛野、
・・中村時蔵 【五代目・萬屋:1955-】
の仇討ちである「対牛楼」の場が中心となっています。
「円塚山」ほか何度も、見所で登場するのは、「忠」の玉を持つ犬山道節、
・・尾上菊五郎 【七代目・音羽屋:1942-】
です。重鎮らしい登場と演技です。
(以下、下記の「続きを読む」をワン・クリックしてお読みください。)
・・「信」:犬飼現八・尾上松緑 【四代目・音羽屋:1975-】。
「色悪」網乾左母と二役。(余談ですが、歌舞伎の悪役の顔は、赤ですが、白で悪役を色悪と言います。)
・・「悌」:犬田小文吾・坂東彦三郎 【九代目・音羽屋:1976-】
(因みに、悌とは、兄弟仲が良いこと。)
・・「義」:犬田荘助・坂東亀蔵 【三代目・音羽屋:1978-】
・・「礼」:犬村大角・中村萬太郎 【時蔵次男・萬屋:1989-】
・・「仁」:犬江親兵衛・尾上左近 【松緑長男・音羽屋:2006-】
さらに、
蟇六娘浜路・中村梅枝 【時蔵長男:萬屋:1987-】
大塚蟇六・片岡亀蔵
蟇六女房亀笹・市村萬次郎
冒頭の一連の物語は、脚本が、よく出来ています。
また、悪役、
馬加大記・河原崎権十郎
が魅せます。
重厚な、
足利成氏・坂東楽善
扇谷定正・市川左団次 【四代目・高島屋:1940ー】
と言った布陣。
芝居を見てから、ホテルで一休みして(私は、風呂に入って、少し寝てしまいました)、ディナーの魚・肉の入ったフルコースを堪能し、楽しい芝居見物と相成りました。
これから、このパターンがクセになりそうです。★